2008年9月10日水曜日

仁寺洞(インサドン):昔ながらの風情が漂う骨董品通り

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仁寺洞通りは安国洞(アングクドン)サゴリ(四つ角)から鐘路方面に続く460mほどの通りと、そこから分かれている狭い路地のことです。路地には古美術展、ギャラリー、美術洋品店、筆専門店、民俗工芸品店など韓国の伝統的な風情が漂う品物を扱う商店が並んでいます。外国人観光客の間では「ソウルツアーの必須コース」と言われています。
 1900年代の初め、仁寺洞はありふれた住居地域にすぎませんでした。しかし日本による植民地時代、仁寺洞界わいの没落した両班(ヤンバン/朝鮮次代の支配階級)たちが値打ちのある陶磁器や書画などを売り出し、日本人をはじめとする骨董品マニアが集まるようになりました。こうして仁寺洞にはいつしかフリーマーケットが形成されるようになったのです。フリーマーケットは徐々に広がり、古美術品を販売する専門商店がオープンするようになり、現在の仁寺洞が形成されました。
 韓国の伝統的な屋敷である韓屋とモダンスタイルの建物が混ざっている通りの様子は、むかしながらの街の風景とはすこし違います。それでも仁寺洞に韓国の伝統的な風情が漂っているのは店に展示・販売されている品物が韓国伝統の趣きを持っているからだと言えるでしょう。

1.古美術品店通り
 古美術品店通りとも呼ばれる仁寺洞では様々なアンティークな品物を手に入れることができます。どの店にも特色豊かな品物が揃っていて、首都(スド)薬局のある路地からキョンイン美術館方面に続く通りには、韓国の伝統的なアンティーク家具や品物を販売する店が並んでいて、上品な美しさが漂う家具や陶磁器などを購入することができます。 

2.通文館
 仁寺洞には韓国で一番古い書店、通文館があります。1934年、イ・ギョムロが買い取って経営していた書店で、1945年日本による植民地支配からの開放とともに東洋学に関する書箱を幅広く扱うという意味で「通文館」と名つけられました。「通文館」とは高麗時代、訳官(通訳を担当していた官吏)を育てていた場所のこと。今は年老いたイ・ギョムロの後を継いで、そのお孫さんが経営しています。

3.サムジギル
 サムジギルは2005年にオープンした5階建てのショッピングセンターで、建物が「口」の字型のデザインに設計され1階の中央には大きな広場が作られています。そして、建物を1回りするようにして5階まで上がることが出来ます。各フロアには伝統的な陶磁器、家具店の他にも染色した生地で作られた服店、韓紙工房、アクセサリーショップなど、韓国の伝統に接することができる店がならんでいて、見ているだけでも楽しめます。5階は屋上のようになっていて、仁寺洞の街並みが一望できます。

4.キョンイン美術館
 仁寺洞のもう一つの見どころはシックな雰囲気が漂うギャラリーです。絵画展、写真展、現代と過去を網羅する様々な作品が展示されていて、自分の好みにあった展示会を選んでみることが出来ます。キョンイン美術館は韓屋の風情を活かした美術館で、いろいろな草花が植えられた「「マダン」が美しいギャラリーです。キョンイン美湯就かんの内部にある韓屋のアンチェ(母屋)を利用して造られた伝統茶屋でお茶を飲んでみるのも風情があります。

5.鐘路(チョンノ)餅屋通り
 鐘路から仁寺洞に入るとおりの向こうには、楽器を専門に扱う楽園(ナグォン)商店街があって、その裏には鐘路名物の餅屋通りがあります。餅屋が10軒ほど並んでいて、店の前には松の葉を敷いて蒸したソンピョン、黄粉をまぶしたインジョルミ、もち米にいろいろな具を入れて黒砂糖で味あえて蒸した薬食(ヤクシク)、蒸しパンのようなスルトク、かぼちゃの甘味が感じられるホバクトク、五色団子、栄養たっぷりの栄養トクなど、50種類あまりの餅が並べられています。中でも「鐘路トクジプ(餅屋)」は1915年にオープンした店で、90年の歴史を誇る有名な餅屋です。

大韓旅行社(KTBTOUR)

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